「未来を描く!福知山100人ミーティング」(以下、「100人MT」という。)は、「政策マーケティング手法の開発に向けた教育プログラム」事業(以下、「政策マーケティング事業」という。)の一環で、福知山市、一般社団法人京都府北部地域・大学連携機構、龍谷大学が連携し、話し合いによる市民意見の抽出や市政への参画機会の提供、まちづくり意識の向上を目的に2013年より実施している。さらに、龍谷大学政策学部では、「政策実践・探究演習」受講生が「福知山プロジェクト」というグループを結成し、政策的思考やファシリテーター能力を学びながら、100人MTの企画運営を一部担当している。3回目となる本年度は、8月20日(木)に事前説明会を開催し、8月21日(金)、8月22日(土)の2日間にわたり、それぞれ無作為抽出法で選ばれた10代から70代までの男女がグループに分かれ、話し合いが行われた。
8月20日(木) 19:00~20:30 事前説明会(17時~19時準備)
8月21日(金) 10:00~16:00 未来を描く!福知山100人ミーティング
8月22日(土) 10:00~16:00 未来を描く!福知山100人ミーティング
成美大学 4号館(京都府福知山市字堀3370)
100人MTの参加者に向けて、事前説明会を開催した。只友教授(龍谷大学政策学部)からは、「未来を描く!福地山100人ミーティングについて」と題して、100人MTが新しい市民参画の方法であること、福知山市の市政改革に関連していることを、「話し合いがまちを変える。話し合いがまちを創る。」のキーワード、滋賀県守山市やドイツ・プラーヌングスツェレの事例をもとに説明がなされた。龍谷大学政策学部の学生は、話し合いのグラウンドルールを即興劇で説明、会場参加者のアイスブレイク(他己紹介レポート)を司会進行した。
100人MTは、無作為抽出法で選ばれた10代から70代の男女が21日(6グループ)、22日(7グループ)いずれかの日程に参加した。龍谷大学政策学部の学生や、福知山市ローカルインターンシップ参加学生がファシリテーターや補助を担当している。午前中は、「あなたの好きなスイーツは?」をテーマに、グループごとで福知山のスイーツを食べながら、スイーツでの町おこしについて話し合いが行われ、各グループが発表した。午後は、「2040「幸せをいきる」福知山にするために今から私たちが育んでいくべきことは何だろう?」をテーマに、市民憲章や、未来創造プランをもとに、福知山市の課題抽出や提案がとりまとめられ、各グループで発表がなされた。
グループの発表後、只友教授から、「市民憲章をまちのことを考えるキッカケとして用いて話し合いを行い、知られていないことやギャップが見えてきたのではと思う。朝の緊張した表情ではなく、今は顔がほころんでいる。これは、安心して話し合いができたということではないか。この状態をまちのなかにつくっていくことが、まちを変えるキッカケになるのではないか」と講評がなされた。参加者からは、「いろいろな世代と交流ができ、言いたいことが言えた。」、「まちに参加する気持ちが持てた」などの感想が出された。
今年度の100人MTは、参加者の発表を通じて、まちづくり参加意識の向上につながる意見やコメントがあった。政策マーケティング事業においては、学生が現場で実践的にステークホルダーと関わり、行政と地域住民の考え方の違いを学び、ファシリテーション能力を向上させる機会となった。今後も、福知山市や一般社団法人京都府北部地域・大学連携機構と連携しながら、プログラムの開発に努めていきたい。
① 学生の報告はこちらから
福知山プロジェクト(学生報告):
http://blog.livedoor.jp/pblfukuchiyama/archives/1037823352.html
② 100人MTの背景についてはこちらから
大学と地域(コラム)-第3回:芦田直也氏(福知山市)「地域と大学の連携による100人ミーティングの成功」: http://daigakurenkei.ryukoku.ac.jp/column/3.html
福知山市、一般社団法人京都府北部地域・大学連携機構、龍谷大学