京都産業大学
1アクティブラーニングの開発
1-1 里山グリーンツーリズムにおける学生のアクティブラーニング開発プロジェクト

里山グリーンツーリズムにおける学生のアクティブラーニング開発プロジェクト

 地域資格フレームおよび地域連携事業と連動したアクティブラーニングを大学教育課程に埋め込むことを目指し、26年度はグリーンツーリズムを含む地域おこし系のアクティブラーニング科目の開発を進めていきます。具体的には、学生が中丹地域の魅力を活かした里山グリーンツーリズムのルートを開発し、その情報発信としてフリーペーパーを作成するアクティブラーニングを実践します。

第1次調査 

 日  時:2014年5月31日(土)~6月1日(日)

 調 査 先:綾部、京丹後

 参加学生:18名

 1日目は、里山ネットあやべにて、綾部地域、志賀郷についてのレクチャーを受けた後、上林地区へ移動し、光明寺とその二王門を見学しました。ここは綾部の中でもツーリズムの素材となりうる地ですが、地域以外ではあまり知られていません。その後、水源の里老富会館にて地元の主婦の方たちによるトチノミのもち作りを見学させていただき、また蛍の出る上林川、地区内の神社などをめぐりました。宿舎に戻った後は、学生が観光化しうる地域資源と山間部の衰退要因についてや、バイオマスによる発電(地元の間伐材使用)が輸入チップ材との競争の中で成り立ちうるか等討議し、翌日の調査に臨みました。

 2日目は、エコエネルギーセンターの方からお話を伺い、質疑を交わしました。学生からは、バイオマス発電のベース電力としての可能性や、廃水処理ストップによる電力削減、黒字化への道筋についてなど、事前学習に基づいたかなり踏み込んだ質問がありました。またセンター施設を稼働していただき工場内を見学し、環境政策をてこにした里山の魅力発見を考えました。

 その後、琴引浜に行き鳴き砂の保存状態を調査、また鳴き砂博物館を訪れ、館長より浜の環境、鳴き砂の仕組みについて詳細なレクチャーを受けました。これだけの美しい資源を保ち続けることは容易ではなく、学生の意見としても、『魅力』とは浜の自然だけではなくそれを維持する人々の姿でもあるとの声が多く聞かれました。 

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第2次調査

 日  時:2014年10月29日(水)  

 調 査 先:綾部駅周辺          

 参加学生:2名

 5月の1次調査を行った中谷ゼミのメンバーのうち、2名の学生が第2次調査を行いました。主に綾部駅周辺の魅力的な資源を調査し、フリーペーパーに載せる里山風景や、都市の生活スタイルと里山の生活スタイルの違いを踏まえ、里山での暮らしのアピールの方法について考えました。

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第3次調査(鼎談)

日  時:2014年11月19日(水)

実施場所:綾部市志賀郷の竹松うどん

鼎談参加者:里山プラットフォーム 代表 滋野浩毅氏

      黒谷和紙漉き紙 ハタノワタル氏

      竹松うどん店 店主 竹原友徳氏

参加学生:4名

 今回の調査は、京都府綾部市に住む3名の方の鼎談でした。学生はその3名の鼎談の様子やインタビューを通じて深い思いを聞くことができ、地域おこしについて当事者意識が根強くあることが伺えました。フリーペーパーにこの思いをどのように載せていくのか、より一層の熟考が必要だと改めて感じることができました。今後の取り組みとしては、1月までにフリーペーパーの素案を完成させ、3月末に発刊の予定です。

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第4次調査

日  時:2015年3月10日(火)

調 査 先:福知山市周辺

参加学生:5名

 今後記事にすることを念頭に、元伊勢三社(外宮、内宮、天岩戸神社)を調査しました。これは里山(地域)の魅力を発信する素材として神社が大きな観光上の魅力にもなるものなのではないかと考えたからです。外宮、内宮の由来を確認し摂社を廻った後、雪が降りしきる中を谷底にある天岩戸神社にまで降り、断崖にへばりつく神社と渓流、淵、瀧が一体となった景観はとても絶景で、正しく伝えれば大きな観光資源になることを確信しました。調査には次期3年次ゼミ生も含まれるため、この件は来年度に引き継ぐ予定です。

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平成26年度