着目されなくなった地域資源が多様に存在し、それを学生の新鮮な視点から再構成し、関連する地域・組織と連携し、体験的・実践的にリ・プロデュースを行うプログラムです。学生が問題解決能力を高めるとともに、その成果が地域課題解決に繋がるようにプログラムしています。こうした活動を通して、これまで授業で実践してきた「ハンズ・オン・ラーニング手法(研究実践型授業)」をより進化させた教育プログラムの開発を目指します。
平成25年度は昨年に引き続き、『橘の実』を利用したご当地フレグランスのプロデュースに取り組みます。これを核として第6次産業育成手法を応用した形でのプロジェクト型の教育実践プログラムを継続的に実施します。学生自らが現代産業や多様な都市(地域)を見つめながら社会課題・地域課題の基礎研究を行うとともに、自らが志向する事業企画のプランニング段階から実施し、最終的には1つの完成した成果をプロデュースするまでの研究実践型教育を目指しています。
対象地域として、主に京都を中心とした近畿圏における地域の組織や個人との連携を図り、これまで民間事業者等ではなかなか難しいテーマ・課題に対して積極的に取り組んでいきながら、学生の成長を促します。また、これまでの研究的・教育的・事業的ノウハウとネットワークを最大限進化させていくことを目標としています。
平成25年度スケジュール(予定)
4~5月 「橘の実」の香りに関する試作とマーケティングプログラムの実施・試作品の制作
4~7月 商品パッケージに関する試作と調査
8~9月 広報マーケティングプログラムの実施および最終商品製作
10月 完成サンプル商品の開発研究とその事業的可能性の追求
11~12月 実施報告・アンケート等のとりまとめ
昨年度に引き続き、「橘の実」を利用したご当地フレグランスのプロデュース(研究実践型教育プログラム)をテーマとして行いました。
4~10月 「橘の実」の香りに関する試作、マーケティングプログラムの実施、試作品の制作、商品パッケージに関する試作と調査、広報マーケティングプログラムの実施を行いました。
商品製作に当たって、「香り」「付け心地」「色味」「デザイン」など、学生の嗜好を把握し、よりターゲットが求める商品に近づけるためのモニタリング調査を制作段階毎に実施しました。
「香り」に関しては、大学の名前に由来する「右近の橘」「左近の桜」から2種類を製作することとなり、「橘」については、京都橘大学の正門横に植えられている橘の実を採取し、その実の香りを再現しました。「桜」については、特定の香りということではなく、学生が桜をイメージして再現した香りを製作しました。「香り」とともに、「付け心地」「色味」に関して、企画会議が何度も重ねられ、10月7日に学内でリップクリームのサンプルのモニタリングを実施し、アンケート調査を行いました。
パッケージデザインについては、学生が数種類のスケッチを原案として用意し、6月に学内でアンケート調査を実施しました。合計585名の方に調査に参加してもらい、その結果によって選ばれたデザインモチーフをもとに、デザイン会社に仕上げのみデザインを依頼して完成させました。
商品の企画開発と同時にリップの完成発表会の企画を進めました。リップのCMをプロジェクトメンバーそれぞれが制作すること、そしてフラッシュモブ(不特定多数の人々が申し合わせて雑踏の中の歩行者として通りすがりを装って公共の場に集まり突如パフォーマンスを行うこと)を実施することを決め、準備が行われました。
11月にはパッケージサンプルが、12月にはリップクリームが完成し、1月15日に完成発表会を実施しました。大学内の広場にて、フラッシュモブでダンスを踊り、場所を変えて、今回のプロジェクトに協力してくださった企業や取材の方々に向けて、リップクリームの発表と制作したCMの発表会を実施しました。
また、リップを広報するためにこれらの様子を撮影し、映像を制作、youtube(http://www.youtube.com/watch?v=KSDnQBomu6E)に掲載しています。