平成25年度事業名:街並みのファサードのデザインサーベイ
本年度は、街並みのファサードのデザインサーベイをテーマに取り組みます。
昨今、多くの地域において活性化や景観をキーワードとしたまちづくりが望まれていますが、地域環境を構成する要素は多様なため、その全体像を把握すること自体が困難であります。
本プログラムでは、①近郊で魅力や特徴ある街区を探し、ファサードのデザインを写真にして収集し、建築的なデジタルデータに変換する作業を行い、これを資料化するとともに単体としての建築ではなく街区レベルの景観として評価することを実践します。また、②参考事例とすべく特色ある街並みの見学会を実施し、地域と建築的視点からの街並みの関係について学習する機会を設けます。
このようにして、街区のファサードに着目し、街づくり活動を実践するための前提とすべく建築的な視点から地域環境を構造的に理解する能力を育成します。
平成25年度スケジュール
4月15日 講演会の実施
醍醐の街並みについての研究者(徳光都妃子氏)を招いて講演会を実施しました。
6~7月 デザインサーベイの実施
近郊に対象地区を設定して街並みのファサードのデザインサーベイを行います。
8~10月 図面資料の生成
収集したデータからデジタル化した図面資料を生成します。
11月 見学会の実施
参考事例としすべく特色ある街並みの見学会を開催します。
2~3月 まとめ
平成25年度事業全体の取りまとめを行います。
2013年4月15日(月)13:00~14:30
「醍醐寺周辺の景観と歴史的民家の保存について」
講演者 京都市文化財マネージャー 徳光都妃子
醍醐周辺で,文化的に価値のある古民家の保全と地域景観の在り方について調査と啓蒙活動を続けている徳光都妃子さんをお呼びして,講演会を開催しました。
2013年7月1日(月)13:00~14:30
「京都府伏見区醍醐寺周辺地区」
醍醐周辺の街並みについて見学会を実施した。徳光都紀子さん(京都市文化財マネージャー),熊田孝さん(伝統建築・保存活用マネージャー)による解説を受けながら,旧奈良街道周辺を散策し古民家を見学しました。また,登録文化財に指定されている下村家住宅の内部を見学しました。その後,参加学生は街並み保全についてのアイデアについてレポートにまとめました。
11月には、周辺の自然環境も含めた景観保存に取り組む先進的事例地域として,京都府与謝郡伊根町地区の舟屋群の見学会を実施した。伊根町役場にて教育委員会の森田連三氏から地域の歴史背景と伝統的建造物群保存地区についてのレクチャーを受けた後,舟屋の街並みの見学を行いました。
11月~1月には、醍醐道における街並みのファサードのデジタルデータ化を行いました。