平成25年度に開設を行った龍谷大学深草町家キャンパス(以下、町家キャンパス)をベースとして活動する学生企画委員会「京まちや七彩(なないろ)コミュニティ」は、経営学部、経済学部、法学部、文学部、政策学部の学生12名で構成されている。
この学生団体は、地域をフィールドとして地域課題の発見やその解決に向けて、地域と一緒になって取り組むことを目的としている。
また、学生が主体となり地域活性化に向けた目的・目標を考え、その達成に向けて積極的に地域活動をおこなうことで、コミュニケーション能力や企画力の向上や責任感などを養う事も視野に入れている。
平成26年度は、町家キャンパスの裏庭を地域と協働して開墾し、花や野菜などを育てる計画をしている。この畑作業を協働して行いながらコミュニケーションを深めていき、その中から地域課題や地域資源を発見し、今後の更なる活動に活かしていく予定である。
また、野菜を種や苗から育て栽培することで食育の推進を図る一方で、収穫時には地域の園児や関係団体も招き一緒になって野菜を収穫し、食する内容のイベント開催を検討している。
さらに、食を通じた講演会の開催も予定しており、食について地域と一緒になって考える機会を創出し、食や健康の関心を高めることにも繋げていく。
龍谷大学深草町家キャンパスでは、地域イベント開催時にイベント会場として地域へ開放することでイベントを盛り上げ、同時に地域住民と学生との交流促進も行った。
11月24日(月・祝)10:00~14:00、「第8回ふかくさ100円商店街」が京都市伏見区の深草商店街主催で開催された。
100円商店街とは、商店街全体を1つの100円ショップに見立て各店舗が選りすぐりの100円商品を販売することで、更なる顧客獲得を目的とした商店街活性化イベントである。
深草商店街と同じ通りに立地している町家キャンパスでは、昨年に続き地域イベントに連動して、小学生を対象とした「どんぐりdeキッズカジノ」を開催し、大人25名・子ども60名の参加者を動員することができた。
このイベントは、ルーレットやトランプなどのゲームに勝つことでどんぐりを集め、最後はドングリとお菓子を交換する内容である。
ディーラーを学生が務め、参加する子どもたちとゲームを通して様々な会話を交わしながら相互理解し、コミュニケーションを深めていった。
しかし、普段から小学生と接する機会がない学生たちにとっては、話し方や伝え方などについて考え・工夫しなければならず、そのような自助努力することで新たなコミュニケーション能力が養われたと考える。
また、子どもたちもあまり接することがない大学生たちとふれ合うことで、信頼関係を 改めて築き、身近な存在へとなることで繋がりを持つことができたと思う。
【事業名】:「どんぐりdeキッズカジノ」
【日 時】:11月24日(月・祝)12:00~16:00
【イベント内容】:
・どんぐりペンダント工作教室
・ルーレットゲーム
・トランプゲーム
・ダーツゲーム
・水中コイン落としゲーム
【参加者】:子供60人、大人25人
↑どんぐりペンダント工作教室の様子 ↑水中コイン落としゲームの様子
↑トランプゲームの様子 ↑ダーツゲームの様子
以上
伏見区におけるマルチパートナーシップを実現するための地域協働プログラム
【報告】
伏見区の観光誘致ならびに地域間交流を深めることを目的とした伏見区版ポータルサイト構築に向けた研修会を開催した。
概要は以下の通りである。
<概 要>
本事業は、伏見区内の地域団体、企業、行政、大学等が協働し今年度末に伏見区版ポータルサイト構築に向けて取り組んでいる。
事業を円滑に推進するため先進的事例から学ぶことを目的として、京都市上京区の地域団体や地域イベントの活動紹介ならびに活動報告などの情報発信を行っているポータルサイト「上京ふれあいネットカミング」を上京区役所より運営委託されているNPO法人 場とつながりラボ home's viより講師を招聘した。
講師より「上京ふれあいネットカミング」の設立経緯・現状・今後の展望などについて説明を受け、その後ポータルサイトを通して地域間交流を活発化にする工夫や課題などについて尋ねた。
当サイトの掲載内容で大きな割合を占めているのがイベントレポートである。その取材先の選定については、ありきたりな内容にならないことに注意し、地域で生活していて普段では気づかない内容、あまり取り上げられない情報を探して掲載等に
その中でも、地域祭りやイベントのレポート、地域の職人や歴史文化などの地域情報を発信するにあたり、取材をする学生や住民100名で構成される市民レポーターの存在が大きく、その中の半数はレポーターでありながらも地域活性化を担う人材でもある。
その理由として、取材を通し地域の魅力や地域資源を知ることで地域に愛着や興味を持てること、また取材先との人間関係の繋がりが原動力となっているようだ。
さらに、レポーター間の交流を深めること並びに情報共有を目的に彼ら専用のSNSを開設し、食事会の開催も定期的に行っている。これらのフォローが、彼らのモチベーションを支え、地域を担う人材育成にも繋がるという図式である。
さらに、レポーターには日本語が堪能な留学生の存在も大きく、日本の伝統工芸や歴史などにも触れる機会を創出している。
このように地域情報を掲載するHPでありながらも、その課程から地域間交流を視野に入れて取り組んでいることには大きな学びがあった。
たた見直すべき点としては、地域関係者が主体的にHPに情報掲載を依頼することを想定したイベント情報や学区紹介、学区の活動情報の掲載についてはうまく機能しなかった点である。
また、取材された記事がサイトに掲載されるまで行政側のチェック・修正等もあるため、2、3ケ月とかなりの時間を要する事も判明した。
これらの点について注意をしながら、地域情報を集約して発信しながらもリアリティーのコミュニケーションがより活発になり、地域活性化に向けた原動力となる仕組み作りに向けて我々の活動もまだまだ議論の余地があると感じる。
開催日時:2014年12月12日(金)18:00~20:00、京都市を
開催場所:龍谷大学 深草町家キャンパス
講 師:淺田 雅人氏 (NPO法人 場とつながりラボ home's vi 副代表理事)
参加者:学生7人、大人5人
担 当:長谷川 裕晃
会議の様子
【報 告】伏見区におけるマルチパートナーシップを実現するための地域協働プログラムⅡ
<開催目的>
伏見区の観光誘致ならびに地域間交流を深めることを目的とした伏見区版ポータルサイト構築に向けた第二回目の研修会を開催した。
<研修会概要>
本事業は、伏見区内の地域団体、企業、行政、大学等が協働し今年度末に伏見区版ポータルサイト構築に向けて取り組んでいる。
事業を円滑に推進するため先進的事例から学ぶことを目的として、大阪府枚方市の地域情報ポータルサイト「枚方つーしん」を運営する株式会社morondoより講師を招聘した。
「枚方つーしん」は、枚方市とその周辺地域に特化したグルメやニュース、店舗の 開店・閉店情報といった地元の話題や地域住民の紹介などを発信している。
地域限定の情報を発信しているサイトであるが、そのアクセス数は月間16万人であり、40万人の枚方市の人口から見てもその人気ぶりに驚かされる。
その人気については、ニーズをしっかり把握することであり、楽しい・役立つ内容を発信することでアクセス数の向上につながり、今では読者からも多数のコメントや枚方の情報が寄せられるほどである。
ただ、読者の興味を引く内容を発信することは、企画力・情報収集能力が問われ容易なことではない。企画内容の1つに、「笑い・楽しい」をキーワードとした地域紹介や地域イベント報告は人気の1つである。
視覚効果にも重点を置き、文字数よりも鮮明な画像を多く挿入することで見栄えの良さ、読みやすさを追求した内容とした。
また一番人気のコーナーは、店の開店・閉店情報でありサイト内でも昔を懐かしむ声や期待などについて読者間で活発な意見交換が行われるほどだ。
しかし、このような内容にこだわるのも枚方市内には歴史的な社寺仏閣が少なく特産品が無いからこそだという。それに引き替え伏見区には、歴史的にも有名な建造物や日本酒などとPRできる資源が豊富にありすぎて、読者が記事を楽しむ・地域を楽しめることへの視点への比重が軽かった事に気づかされた。
また、「枚方つーしん」では読者間の交流促進として定期的に市内での懇親会を開催している。ネット上だけでの繋がりでは無く、地域や人との繋がりを手助けすることで希薄化が進む地域社会へ貢献もしているようだ。
また、学生たちの実習研修として枚方つーしんの企画会議や取材にも同行し、更なるスキルアップを行う予定だ。
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開催日時:2015年2月18日(水)19:00~21:00
開催場所:龍谷大学 深草町家キャンパス
講 師:淺田 雅人氏 (NPO法人 場とつながりラボ home's vi 副代表理事)
http://www.hira2.jp/
参加者:14人
参加者内訳:龍谷大学 学生9人、京都教育大学教員1人、京都教育大学 学生1名、地域住民2人、京都府職員1人。
担 当:長谷川 裕晃
当日の様子