京都府北部地域において大学と地域の広域的連携拠点構想の検討を進めていくために京都府北部地域・大学連携機構内に大学、地域団体、行政等によって構成される「仮想キャンパス検討研究会」を設置し運営を行います。研究会では、先行的に進められる長野県飯田市や京都府京丹後市の取り組みを参照しながら、仮想キャンパス構想に関する大学、地域の相互理解を進めます。また、仮想キャンパスのコンテンツとして、これまで大学間連携事業が開発・実施を進めてきた地域公共人材育成プログラムを基軸とした京都府北部地域の行政職員研修や遠隔講義、市民大学のプログラム検討・開発等を行います。
大学間連携共同教育推進事業では、大学がこれまで培ってきたアクティブ・ラーニングのモデルの京都府北部地域への移転を行なってきました。しかし、京都府北部地域には単科大学が1つしかなく、移転されたモデルを蓄積し、ノウハウを機能させる仕組みが構築されていないことが課題でした。そこで構想されたのが、仮想的大学地域連携キャンパスです。仮想的大学地域連携キャンパスは大学間連携共同教育推進事業加盟校を中心としてゆるやかなネットワークのもと、京都府北部地域においてICTを活用した講義の受講や大学教員によるフィールドワーク等を行なうことで、京都府北部地域における学びの土壌を醸成するものです。
仮想的大学地域連携キャンパスの構想の具体化を促進させることを目的として11月10日に開催されたのが「京都府北部地域・大学連携機構仮想的大学地域連携キャンパス部会との共同研究会」です。「地域まるごとキャンパス!?――京都府北部地域における仮想的大学地域連携キャンパスがもつ可能性」と題した今回の研究会では、中山泰氏(京丹後市長)、榎本俊樹氏(大学コンソーシアム石川 地域連携部会長)、小山周三氏(さやま市民大学学長)、白石克孝氏(龍谷大学政策学部教授)、富野暉一郎氏(龍谷大学政策学部教授)、杉岡秀紀氏(仮想的大学地域連携キャンパス部会長・京都府立大学講師)の本構想関係者による講演およびパネルディスカッションを通じて、構想に関する知識の共有ならびに構想の具体化について議論がなされました。
大学間連携共同教育推進事業では、今回の研究会における成果を踏まえ、引き続き仮想的大学地域連携キャンパスの構想を進展させてまいります。