地域資格フレームおよび地域連携事業と連動したアクティブラーニングを大学教育課程に埋め込むことを目指し、27年度も引き続きグリーンツーリズムを含む地域おこし系の活動を進めていきます。具体的には、学生が中丹地域の魅力を活かした里山グリーンツーリズムのルートを開発し、その情報発信としての映像作成と里山の地域資源・ひとを紹介するフリーペーパーを発行するアクティブラーニングを実践します。
第1次調査
日 時:2015年5月23日(土)~5月24日(日)
調 査 先:綾部市、京丹後市
参加学生:19名
1日目は、里山ネットあやべにて、綾部地域についてのレクチャーを受けた後、グンゼ博物苑に移動し、養蚕業の歴史について学びました。その後、綾部市市議会議員の三氏と合流し、あやべ特産館と西町商店街の見学とインタビューを行いました。さらに、昨年度、当プロジェクトで発行した里山進行のフリーペーパー『riri』担当の2名が残り、市議にインタビューを行いました。市議とは、本学の学生が持続的に地域に入り、地域の子供たちと交流する仕組みについて協議し、同市と連携して進めることとなりました。その間、他の学生は志賀郷で秋に予定する映像プロジェクトの素材集めと上映地の候補を探すため、地域を回りました。宿舎に戻った後、双方の動きについて報告会で共有をはかりました。また、『riri』の特集にも登場いただいた竹原氏をはじめ、猟師の方など計4名の地元住民の方々に当ゼミの活動を伝え、プロジェクトの進め方について意見交換を行いました。
2日目は、午前中は、小西茶業組合に行き、茶葉の製造過程を見学した後、茶摘み体験に参加しました。実際に新芽を摘みながら、組合の方に茶葉の見分け方や茶摘みの苦労などを伺いました。その後、京丹後市へ移動し、今年4月19日にリニューアルオープンし西日本最大級の道の駅となった丹後王国食のみやこを見学しました。学生からは、西洋風の建物だけでなく和風の建物もあればよいのではとの声が聞かれました。最後に、ジオパーク琴引浜に行き、太鼓浜や鳴き砂の原理について地元ガイドの方からレクチャーを受けました。鳴き砂は、海がきれいで各種の条件が整わないと起きない現象であり、砂が汚れると鳴かなくなる可能性があります。環境保護についてどのように都会に発信すべきか、学生たちにとっても考えるべき課題となりました。こうした活動の中で見出した地域の魅力をグリーンツーリズムと『riri』の中にどう表現していくかを考えていきたいと思います。
第2次調査
日 時:2015年10月3日(土)~10月4日(日)
調 査 先:綾部市
参加学生:7名
1日目の会場である黒谷和紙工芸の里には、綾部市民や綾部市議と学生合わせて40名ほどが参加しました。映像では、5分ほどにまとめられた綾部の美しい風景など、学生から見た魅力の掘り起こしを行い、ワークショップでは、綾部の将来を地元・学生双方で考える、熱い議論を交わしました。また、上映にあたり作成したスクリーンは、黒谷和紙職人組合の支援を得て黒谷和紙を用いて中谷ゼミの学生が制作したものです。
2日目の会場である鍛冶屋町公民館には、綾部市民や綾部市議と学生合わせて50名ほどが参加しました。ここでは、綾部への移住定住を進めるための具体策の検討を、地域住民と学生の双方がメンバーを入れ替えながら意見を出し合うワールドカフェ方式で行いました。総括は中谷真憲教授が行い、特に小中一貫校をもつ綾部の教育環境の良さを、アピールしていくべきであるとの方策を提言しました。その後、西町アイタウンで各店舗にインタビューを行い、その内容を電子ポスターにまとめてプレゼンテーションを行いました。
第3次調査
日 時:2016年3月11日(金)
調 査 先:綾部市
参加学生:3名
中谷ゼミの学生が綾部市長を訪問し、フリーペーパー『riri』第2号の贈呈式を行いその内容を紹介しました。『riri』第2号は、学生がアクティブラーニングで作成したもので、綾部市行政および同市NPO法人を取り上げています。また、同市で学生が行ってきた活動内容を報告し「あやべ」の現状と未来について同市長のお話を伺うなどし、15分の予定時間を大幅に超える活気のある議論となりました。2016年3月28日付けあやべ市民新聞に、同市長との懇談の様子が掲載されました。