京都市上京区京極学区にある出町商店街振興組合の協力のもと、新川ゼミでは、地域づくり、まちづくりを実践的に学ぶ試みを継続しています。学生が地域に入る、「地域デビュー」から始めて、地域コミュニティを活性化させる活動を考え、地域で実践していくことを通じて、主体的なまちづくりの学びを進めようとしています。アクティブ・ラーニングの手法として、学生による地域貢献が学生と地域の双方に大きなメリットとなる手法とできるように、組み立てていくこと、その方法論を明らかにすることが、本プロジェクトの狙いです。これまでの大学地域連携の実績を、アクティブ・ラーニングの手法として確立するために、大学生が地域にかかわる組織的な実践を体系化するとともに、その実践を通じた教育開発を目指しています。
出町の地域は、従来から活発な商店街の活動で知られてきました。地域の住民による地域活性化活動が積極的に行われており、住民参加型で大学も連携した通年のイベントがあります。それらの活動は、NPO出町倶楽部が中心となってイベント企画を行うとともに、毎月定例的に「でまちサロン」と呼ばれるミーティングが行われます。気軽に学生も参加して、地域づくりイベントの企画や実施について、相談することができます。こうした背景のもとに、従来の活動をベースとしつつ、新たな活動を追加していく形で、学生の積極的な学習参加が進んでいます。
2013年度は、毎年7月に開催される「でまちになじむ」というまち歩き行事の実行委員会をつとめたほか、7月の「七夕夜店」への出店、「京極文化祭」「出町お月見フェスタ」に参加しました。
たとえば「でまちになじむ」には、地域にもともと住んでいる人やちょっとの間だけ出町に住んでいる人、または偶然集合場所の鴨川に遊びにきていた家族連れの方や友人の参加がありました。普段暮らしているだけではわからないまちの魅力を知ることができ、小学生から80歳くらいの高齢者まで幅広い層の方と交流をすることができました。このイベントを通して出町商店街の方々のやさしさ、あたたかさを感じ、また地域以外の参加者も楽しんでいる様子で「また参加したい」等の好印象を持っていただけたようです。