本プログラムの目的は、地域との連携によって、中山間地域における地域活性化をテーマに、本学が地域連携協定を結ぶ南丹市美山町において課題解決型学習(Project-based Learning=PBL)プログラムを構築することにある。
そこでは、地域の協力を得て、学生が地域という現場に出かけていき、社会の現実に触れ、地域の人々とともに地域の課題を解決していくことが目指されている。
こうした学習形式は、社会科学の教育にとって大きな効果が期待されており、PBL型授業による学生への教育と社会貢献を一体させた教育研究活動を展開することを目的としている。
これからの学修の基礎を築くため、PBL型インターンシップに関するガイダンス、及び、美山町の伝統や文化、自然を知るためのフィールドワークを行いました。
美山町内各所を回り、地域資源の確認を行うとともに、エコツアーガイドとして活躍する大萱安雄氏による美山町の伝統文化について、語り部調の解説と写真を用いた説明をいただきました。
美山町内の内各所を回り、地域資源の視察や住民意識についての聞き取り調査を行いました。この調査から問題点と可能性を見出し、9月のPBL型インターンシップで、エコツアーの企画のために取り組むべき課題を整理することができました。
2度のフィールドワークを下敷きに、美山町でのエコツアーを企画すべく、美山町での2週間のPBL型インターンシップを実施いたしました。ここでは、エコツアーのプログラムとして採用できる地域資源をピックアップし、3班に分かれ、道の駅やかやぶきの里、地域の振興会などへのヒアリングや職場体験や美山の自然を学ぶため、貴重な原生林である芦生の森のネイチャーガイドハイキングへの参加などを通じて、地域資源を詳しく調査した。さらにそれらをツアープログラムとして組み上げた場合に出てくる課題などの検討を行い、エコツアー企画の骨子を完成させました。最終日には、その成果を美山町観光協会や南丹市美山エコツーリズム推進協議会へ報告し、ご批評をいただき、今後の企画作成の参考といたしました。
2度のフィールドワークおよびPBL型インターンシップで組み上げたエコツアーの企画案を仕上げるため、10月19日(土)・20(土)に美山地域のツアールートの情報収集と企画会議を行い、企画案のプレゼンテーションを行いました。
美山町観光協会、南丹市美山エコツーリズム推進協議会、吉見精二氏(内閣官房地域活性化伝道師/有限会社地域観光プロデュースセンター 代表取締役/日本エコツーリズム協会 理事・企画委員/エコツーリズム協会しが 理事・事務局長)などに企画案をプレゼンテーションし、ご意見・ご批判などをいただきました。
このエコツアー企画は、モニターツアーとして、美山町観光協会と南丹市美山エコツーリズム推進協議会主催で12月7日(土)・8日(日)に催行されることとなり、実施への協力を取り付けることができました。
12月13日(金)本学紫野キャンパス常照ホールにて、エコツーリズムと地域振興について理解を深めながら、12月7日(土)・8日(日)に実施されたモニターツアー企画の成果発表と検証を行い、また、学生が取り組んだPBL型授業をはじめとするアクティブ・ラーニングの内容とその成果を広く発信する目的で実施いたしました。学生の成果発表を受けて、講師の内閣官房地域活性化伝道師の吉見精二氏より、この企画の講評と地域振興の有効性についてや本学非常勤講師の高御堂厚氏より、学生の取り組みと地域とのかかわりについてお話しいただきました。
平成26年2月24日(月)南丹市役所美山支所にて、12月7日(土)~8日(日)に実施されたモニターツアーの成果を地元の皆さまに報告いたしました。
本報告会では、ご協力いただいた地域の皆さまに履修生が成果を報告し、特に指導いただいた方からの講評をいただき、エコツーリズムと地域振興について考察いたしました。
ツアー参加者の満足度が高かったこと、学生の調査により、普段発見することのない地域の課題が見えたとの講評をいただいたことなど、本取組でのPBL型インターンシップをはじめとする学修の成果が確認できました。