同志社大学
2 大学地域協働の関係づくり
2-1:「近江八幡まちや倶楽部」との協働型文化開発

「近江八幡まちや倶楽部」との協働型文化開発

人口減少と少子・高齢化という社会現象のなか、伝統的建造物群保存地区に代表されるような、全国の古い町並みを中心にその居住環境と相まって郊外化が進展し、長く残る町家においてとりわけその空き家化が広がっています。「貸さない・売らない・壊さない」というかつての住人であった所有者の方針は十二分に理解できるものの、優れたまちなみの景観の維持を考えるうえにおいては、その保存修景を基調に据えた「まちづくり政策」について考察・提案し実践のための一助となるような取り組みを、「ヨソモノ」である学生が、その「ヨソモノ」としての良さを大切にしながら展開していくことを目的としています。
そのための実践の場として2012年度より、近江八幡市(滋賀県)の伝統的建造物群保存地区を中心としたエリアをモデルケースとしながら、将来的に京都府北部についての考察と取り組みに敷衍していこうとするものです。

 2013年度は、基本的には2012年度からの取組を継続的に実施しました。行政(近江八幡市)が所有する古民家(空き町家)である「旧吉田邸」(市内多賀町)と「まちや倶楽部」(民間・代表宮村勲氏)が所有する「旧西勝酒造酒蔵」(市内仲屋町)とを活用した、市民と来訪者のための動線づくりに資するための文化開発の提案と取り組みの実践的活動です。また前年度よりさらに進めた取り組みとしては、(社会福祉法人)滋賀県社会福祉事業団が展開するボーダレス・アートミュージアムNO-MA(市内永原町)との連携の強化があげられます。

 具体的には、NPO法人「ぽぽハウス」との連携による障害をもった子どもたちとの彦根城内の散策、近江八幡市内の多賀町~仲屋町~永原町一帯でのフィルド調査、八幡堀まつり」実施に向けての企画とワークショップ型フォーラムの実施、「ボーダレス・アートミュージアムNO-MA」の訪問と連携への模索、「あきんど道商店街歳末イヴェント」への連携協力、 「NO-MA」のまちなかギャラリー事業との連携に取り組みました。

平成25年度