同志社大学
3 地域課題調査手法の開発
3-2:京都市上京区待賢小学校区における「まちづくり」活動─待賢ふれあいカフェ

京都市上京区待賢小学校区における「まちづくり」活動─待賢ふれあいカフェ

コミュニティカフェとは、地域の人々が気軽に交流し合い、情報を分かち合い、また生涯学習などの活動の場ともなりうる場所であり、軽食や軽い飲み物を主に地域住民が主体となって提供し、コミュニティの基盤となる場づくりをしようとするもので、全国に広がってきている。

待賢学区でも、誰もが立ち寄れる場所を作りたい、多世代の人々が交流でき楽しめる場を作りたい、そして地域住民が現在抱えている問題や地域に関する意見をダイレクトに聞ける場を作りたい、との強い思いから、待賢学区としてのコミュニティカフェである"たいけんふれあいカフェ"の実施に至った。そして学生は、この強い思いを持った地域住民たちの伴走者であり協力者となり、やがて協働実践者となろうとしているのである。

コミュニティ・カフェ・プログラムは、それ自体が待賢学区においては新たな試みであることから、実現に向けてのプロセスで多くの学びがあり、試行段階を経てその成果を見直していくことによって地域課題へのより適切な対応を可能とする手法でもある。加えて、コミュニティカフェの場それ自体が、地域の課題をくみ取る貴重な場であり、この場からまちづくりの新たな企画や組織が生まれるという意味で、実は、コミュニティカフェを実践することが地域課題を調査する手法として位置付けることができるものとなっているのである。

2013年2月17日の日曜日に、"たいけんふれあいカフェ"は、元待賢小学校で初めて開かれた。

コミュニティカフェにおけるまちづくりの新たなアイデアや、あるいはカフェそれ自体をさらに充実させるための提案などが、この活動を通じて次々に生まれ、相乗効果的にカフェの発展につながっている。カフェ方式は、地域課題を解決する出発点になる可能性を秘めているのである。

平成24年度